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自称超合理主義者の節約的雑記ブログ

メランコリックとベートーヴェン

「悲しいながら、これでお前たちともお別れだ。

そうだ、少なくとも多少は回復するだろうと思って私はここにやってきたのだ。

その甘い希望も、いまは完全に捨てなければならない。

秋の木の葉が散ってしおれていくように、

私の希望も枯れてしまった。

この地にやってきたときとほとんど病状は変わらぬまま、

自分はいま立ち去ってゆく。

美しい夏の日に私を鼓舞してくれた高邁な意気さえも、もう消え失せてしまった」。

有名なハイリゲンシュタットの遺書で二人の弟あてに書かれた、ベートーヴェンの文章です。

明らかに、「死」に対する誘惑に強く駆られている様子がうかがえます。

音楽家として耳が聞こえなくなってしまったときの苦悩は私の想像を超えるものだと思います。

それでもベートーヴェンは何度となく訪れる精神的な危機を乗り越えました。

「有限でありながら無限なる精神を持ったわれわれ人間には、

苦しみも喜びもともに与えられているのです。

そしてそのような人間の中で最も卓越した者が、

苦悩を突き抜けて歓喜にいたることができるのです」。

ベートーヴェンはドイツ人です。

そして、ドイツ人はメランコリー=憂鬱という性質を好むという記事を以前書きましたが、

これらの文章を読むと、メランコリーが深ければ深いほど、瞑想が深いと感じます。

ベートーヴェンはドイツ人の中でもたびたびメランコリーに支配され、心を閉ざしがちな性格の持ち主でした。

だからこそ、崇高な境地へと登りつめることができたのだと、私は勝手にそう解釈しています。

とどのつまり、メランコリーは、ベートーヴェンが天才と呼ばれる所以となる源泉だったといえます。

苦悩から歓喜へという彼の言葉は深い洞察を示してくれています。

死への誘惑・衝動・憧れは私個人としても心に根付いた身近な問題です。

だからドイツが好きなのかもしれません。

ドイツ文学、哲学、風土、音楽、言語、経済等々

ドイツに関するものが見当たると手当たり次第に、みてしまいます。

好きな国で言うと、圧倒的にスペインなのですが、

人間性が共感できる国としてドイツに対する憧れがあります。

ドイツ音楽でいうと、ドイツ音楽のど真ん中は実はブラームスだと思っています。

ブラームスをドイツ人指揮者以外の指揮者が演奏すると、もうそこにはドイツの風景が見当たりませんから。

ドイツの交響楽団と共演したとしても、ドイツ人以外の指揮者になると、いくら技巧的に演奏できても、

ブラームスの音楽の神髄であるドイツらしさ=メランコリーなところを見いだせないといった具合です。

それは、やはり本質的にドイツ人のメランコリーを理解できていないからだと思います。

凄まじい練習をして技巧的で傑出した演奏であっても、

明るく奏でてしまっては、ドイツの淡くくすんだ独特の風景(私はドイツに行ったことありませんが・・・)が、

無くなってしまいます。

別にそれはそれで良いのですが、

メランコリーを好む私としては、そういった音楽を聴くとなんだか妙な気持ちになったりします。

でも意外と、日本人はドイツ的な心性を持っているような気がしてなりません。

ドイツと日本は、「内面性」を重視して社会が作り上げられてきたという歴史があります。

最近は、内面性軽視の傾向があるように感じますが、それでも本当は外的要因を求める生活に辟易してるのかなと思うこともあります。

メランコリーにはまると抜けきれなくなるので、あまり深く物事を考えないようと思っていますが、

習慣とは怖いもので、考えすぎる性格はなかなか治せません・・・

考える容量をコントロールしたいなとは思いつつも、「内面性」は大切にしたいなと思います。

ベートーヴェンを引き合いに出して、自分と比較するような大それた記事を書いて恥ずかしいですが、そこは空気を読んでいただければと思います。

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  1. 2017/07/07(金) 15:00:00|
  2. 雑談
  3. | コメント:8
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コメント

ああベートーヴェン!

これはコメントせずにはいられませんね(笑)。
息子がドイツに惹かれて、英語よりドイツ語に熱心に取り組んだのも、
ドイツの空気に何かしら自分の境地との共通点を見出したからなのだろう、
多分、それは、メランコリー、ではなかったのかなあ、と、振り返って思います。
シューベルトの冬の旅をそらんじて一人カラオケ(=独り言の延長)していたのも、いかにも、な感じです。

私的なドイツの印象は、
日本と同じ敗戦国でありながら、戦争責任と真正面から向き合った国、
というのと、
不幸にも国が二分されてしまったことで、国民全体が、より深く戦争体験を忘れずにい続けた国、
というのがあります。
戦争云々の話になると長くなるので、ここまでにしますが、
心の底で、ドイツの歩んだ道のりに共感するというか、心動かされるものがあり、
息子が生まれた年に、ソ連が崩壊してバルト三国が独立した(歌う革命)とかもあって、
ヨーロッパの動きからは目が離せません。

「考えすぎる性格」は私もそうなので、節約ドットコムさんの文章は、ふかーく心に沁みます。
今夜はまたベートーヴェンを聴き直しましょう・・・
  1. 2017/07/07(金) 19:59:22 |
  2. URL |
  3. ナカリママ #-
  4. [ 編集 ]

ベートーヴェンのことあんまり知らないので勉強になりました。

節約ドットコムさんのブログ読んでると知らないこと知れて面白いです。
これからもよろしく。

ポチッ。
  1. 2017/07/07(金) 21:54:47 |
  2. URL |
  3. kaja #-
  4. [ 編集 ]

おはようございます。
再びのメランコリーですね。ベートーベンの「苦悩から歓喜へ」という言葉は、少なからずベートーベンの苦しみをしっているとさらに染み入る言葉になりますよね。
ドイツ、あまり縁もないし詳しくもないですが、私はゲーテの思想は好きです。深い深い人生の深遠を探って、人々に希望を与える言葉を残してくれた、そう思っています。ゲーテもまた、苦悩しきったんじゃないかと思われるからです。
節約ドットコム様のおっしゃるように、ドイツ人と日本人は心性が似ているのかもしれませんね。考えていることが伝わってきやすいのは、理解しやすい=似ている、こう言えるようです。お互いのいいところを伸ばしていける関係を結んでいくってことが出来ればいいのに。同盟はごめんですが。
ベートーベンの音楽を聴きたくなりました。今日はちょっとCDをかけてみることにします。
  1. 2017/07/08(土) 07:32:27 |
  2. URL |
  3. 馬場亜紀 #-
  4. [ 編集 ]

ナカリママさんへ

コメントありがとうございます。

ドイツの空気を感じ取れる心の持ち主は貴重ですね~
シューベルトを一人カラオケするとは友達として紹介してほしいです(笑)

先の大戦後の、敗戦処理や、東西分断、ドイツの移民政策的なところはいろいろ根深い問題がありますが、
もともと国境の難しい国でもありますよね。
いまだに、モーツァルトはオーストリアかドイツ国民かでもめているようですから・・・

私も昨日はベートーヴェンを聞きました。次、時間のある時はブラームスの交響曲を聞いてみて下さい。
ドイツ人指揮者がいいですよ。その後イタリア人指揮者のムーティーあたりを聞くとまた趣があって面白いです。
  1. 2017/07/08(土) 12:29:49 |
  2. URL |
  3. 節約ドットコム #-
  4. [ 編集 ]

kajaさんへ

コメントありがとうございます。

クラシックは心を落ち着けるのに持って来いのツールです。
寝ながら聞くと、逆にかえって目が冴えてしまうことも度々ですが・・・
頑張って面白い記事を書けるように精進します・・・
  1. 2017/07/08(土) 12:31:17 |
  2. URL |
  3. 節約ドットコム #-
  4. [ 編集 ]

馬場亜紀さんへ

コメントありがとうございます。

苦悩から歓喜へ、ベートーヴェンならではの言葉だと思います。
その言葉のとおりの音楽を作っていますからね。
その苦悩的なところが聞く人をつらい思いにさせるところなのかもしれませんが、そこがドイツ音楽的でいいのです(笑)
私もゲーテよく読んでいました。その他ドイツ文学はなぜかすんなりとはいってきます。
文学はフランスと相場が決まっているようですが、ドイツの風土がたまりません。ロシア文学もいいですね。

CDお持ちであれば、たま~に聞いてあげて下さい。
クラシックって敷居が高いようで、そう思ったら負けなところがあります。
本来は、誰でも聞ける大衆音楽ですから。

マーラーまで行き着くとクラシックも面白いと思えるようになると思います。
  1. 2017/07/08(土) 12:36:17 |
  2. URL |
  3. 節約ドットコム #-
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2017/07/08(土) 13:35:16 |
  2. |
  3. #
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2017/07/09(日) 13:42:42 |
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